センターがVR.。その右隣が入力切り替。その右隣下がゲインのLOW、HIGH。ただ今回の4連VRが絞り込んだときの差が正確であった為使用せず。その右上がNFB、0dB、3dB、6dB。6dBのときを利用して低域の僅かな上昇に(40Hzで4dBj弱)計4ポイント。
もうこれ以上パーツは入りません。
ブロックコンデンサーは熱対策の為、裏側にラップの芯を半切りしたものが被せてあります。
サブ電源シャーシーは 未だバラック配線の為、とても掲載できません。
さて音質は?
「試聴会の記事」のアンプの回路を、実験機として製作した6550PPPと同様に変更し煮詰めた結果、無帰還でどの帯域にも誇張感の少ない広いレンジを確保できたと思っています。
誤解を恐れずに言えば、好みの音と言うのは、アンプの音ではなく、ソフト自体の音にあるのではないかと思っておりますので、私の場合はできるだけ抜けの良い素直な音のするアンプを目差しています。押し出しの強い、一聴迫力のある音は好きではありません。奏者が感情の高まりと共に強く弾いた音がスーッと前に出る、という感じでしょうか。一歩近づけたか?とも思いますが、あくまでも自画自賛です。
6550PPPとの違いは、ドライバー管の違いがありますが同回路ですので、出力の増大による、余裕ある迫力と奥行き、広がりを除けば根本的な音色の違いは思っていた通りありませんでした。
しかし、この様に例え良い点があったとしても、聴くほどにデジタルの音はなんと作為的な音だろうと思うばかりです。
ジャズなら少々の「こけおどし」で済みますが、クラシックとなると刻々と変化する楽器の多彩な音色は絶望的ですし、FFにクレシェンドする場合だんだん音が団子状になります。まるで天井の低い部屋で聴いているかの様。
衛星音楽放送に
「ミュージック・バード」(48KHz、16ビット、以後「MB」)というのがありますが、これで「BBC」等ヨーロッパのライブ放送がありまして、これをCD−Rに録音して聴いていますが、ライブ録音であり倍音も豊富で、まだマスタリング前?の音源である為か、デジタルではありますが音全体がまあ許容内であり、よくこれを聴いています。放送時間が余ったときに普通のCDを流しますが、その差は歴然です。先ず空気感、音場の広さ、そして音色の多彩さが全く違うのです。「ユーロ・ジャズ・ライブセレクション」も同様。
「慣れ」というのは恐ろしいもので、デジタルの音ばかり聴いてるから、その様な作為的なきれいな音が、ピアノの音、弦の音と思ってしまう。しかもそれがガンガン、ビンビン鳴ると迫力があると勘違いする。音楽の静穏な美しさを多彩な音色で表現しようとする奏者とは程遠い。常にレコードプレイヤーを置き、聴けばすぐに自分の聴覚の可笑しさに気付く筈だが、表面的な美しさに惑わされて何時しかその音に何の違和感も感じなくなって、演奏そのものの核心からずれて迫力だけとか、逆に柔らかい聴き易い音を求めるただのオーディオファンになっている。オーディオ的快感と音楽そのものを聴く、という本質的な問題を混同されている方が実に多いのには驚かされます。「真摯なご意見箱」を閉じたのも、そのようなオーディオ的な視点からのコメントばかりに疲れたからでもあります。
たった一枚のレコード片面20分余を、刻々と変化する楽器の音色のみに集中して聴けば誰でも理解できると思うのだが、インスタントラーメンのスープと手作りのスープの味を比べる様な好き嫌いのレベルの話は意味がない。
「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、少なくともクラシック音楽では「木を見なければ森が見えず」と考えます。幹、枝、葉が傷ついているのに、遠くからきれいな森だと言っても意味がない。ソフトフォーカスの掛かった細部の見えない作為的なきれいな音?から一体何を聴くのか・・・・・・・・・・。
私はデジタルは「こもった」音に聴こえる。きつい音だからはっきり聴こえると思っている方は多いが、倍音が豊富であれば、きつくなくても音は抜ける。その時初めてそれぞれの楽器らしさがはっきりと聴こえるし音場も広く天井も高い。しかしNFBのたっぷり掛かったアンプで聴いている人には其処のところは理解できない。
レコードの時代プリアンプは、EQ、フラット共に、マランツ「7」を代表とするNF型だった。特に問題なのはあの2段NF型のフラットアンプにあるが、しかし現在市場にあって高く評価されているのはCR型だ。私も30数年前にNF型は卒業した。一度CR型を聴くとNF型には戻れない。さらっと音が抜け、押し付けがましくない。レコードを聴いてきたと言っても90パーセント以上の人はメインアンプ共々NF型だったのではないだろうか。過渡応答も悪い。
丁度デジタルが「こもって」いると感じることと同じで、私にはNF型は「こもった」音に聴こえる。
真空管アンプの製作に於いても、デジタルとアナログを平行して聴かないと、多彩な音色が再生できるか否かの性能の判別さえ難しい。例えば電解コンデンサーにパラに入れる小容量のコンデンサーの効能も聴き取ることは難しい。各パーツの個性をできるだけ殺していかないと、バラツキの多いソフトをそれぞれにそれらしく再生することは不可能だ。
高価なCDプレーヤー、DAコンバーターも多数聴いてきた。「怒り」のページに試聴記も書いています。
実売¥5480の所謂ウォークマンでも、どんなに耳を澄ませても聴こえない音はなかった。数人で聴いたのだからあながち間違いでもないでしょう。
少々雰囲気が違って鳴ったからと言って、音色そのものが違ったことなど一機種としてない。
高価な機器を持参され、価格の差は造りの良さだけか!と嘆いた方もおられた。
市販のCDは少なくともライブ録音以外は買う気がしません。少々バランスが悪くて、SPからの音離れが悪くとも個々の楽器の音色はそれでもまだなんとか許容範囲です。
しかし最近(これを書いているのが2007、7、9)バント指揮・ベルリンフィルのブルックナーがBOXセットがSACDハイブリッド盤で再発され、まだ7番しか聴いていませんが、この再発には音質に対してこれまでになく細心の注意が図られたということで、雑誌等の評価も高く、先日
「MB]で菅野沖彦氏が担当される「オーディオファイル」という番組でも紹介されていました。ライブ録音したエンジニアーが再度ミキシングしたそうですが、以前の音と比較すると努力されたにも拘わらず音質は落ちている。何故かスタジオ録音のように全体的に伸びやかさがなく演奏も精気がない。強弱の変化が少なく、一聴柔らかく聴こえるが躍動感が後退して音楽がのっぺらぼうに聴こえる。CD層にはSMBを使用したとのことだが、これでは演奏自体の評価も落ちる。どうしたことか?ただ、レコ芸2007、7月号P324の様な話もあるのでどこまで信用してよいやら定かではありませんが、いずれにしても作為的な音で、尚且つ継ぎ接ぎの演奏となれば、益々買う気も失せます。
古いアナログマスターからのCD化も許容範囲です。
例えばウエストミンスター、バリリ四重奏団の55年、56年、モノラル録音、ベートーベンのラズモフスキー。最近のデジタル録音より余程音色は豊富、弦楽器の音がしています。まるで其処に弦が見える。デジタル耳になっている人は、せめて一楽章ぐらいは弦の音色の変化のみ聴いて下さい。その後同じようにデジタル録音のCDを聴くと、音色の変化が淡白で、実はデジタル録音になってから楽器そのものの音色は勿論、24色の色鉛筆が12色になっていたことに気づかれるでしょう。
因みにレコ芸で毎月「優秀録音の該当なし」を続けておられる録音技師でもある評論家の若林氏が上記「MB」で、この全集を推薦されていた(2007、9、)。氏は以前、アナログ時代に御自分が手掛けられた録音のCD化に際して、改めて音というものを再認識した、と述べられていました。
失礼ながら、デジタル録音がスタートしてからの氏はデジタル推進派でした。
ドイツ・シャルプラッテンの再発CD化も同様。
シベリウス/交響曲第4番イ短調 Op63 36'16" クルト・ザンデルリンク指揮ベルリン交響楽団
77年録音 ドイツ・シャルプラッテン - KICC-9469。出だしの低弦の音からして決してデジタルマスターからは聴こえない正に「弦」の音だ。30年前の録音。一体進歩はあったのか?
丁度今「MB」で「ジャズ・ボーカル・ターンテーブルの夜」という番組(実際にレコードを掛けている。ただカートリッジ、EQアンプがいまいちの感がある)でジュリー・ロンドンが歌っている。産毛の様な柔らかさが女性の声にはある、ということに改めて聴き入る。この感じがあるからこそ世界中の男は女性ボーカルが好きなのだ。しかしデジタル録音の産毛は硬く、もはや産毛とは言えない。子音はただはっきり?しているだけで少々きつい。濃くも薄く(清楚)も色気がなくレコードに比べて「かさかさ」している
一体この様な差をどう解釈すればよいのか。
ウエストミンスターは半世紀以上前。現代より或る意味ではレベルの劣る機材での丁寧な仕事に最新のテクノロジーを駆使しても尚超えられない音の不思議、と言うべきか。
結局聴き所が違うのだからアンプの音質やコードがなぜPCOCCが良いのか話はただただ平行線である。
この部屋は2階ですが、3階の天井まで大部分吹き抜けです。デジタルマスターのCDは吹き抜け無し。アナログマスターなら2、5階。レコードなら3階まで吹き抜け、という感じです。横の広がりも大きく、勿論SPからの音離れも良い。
丁度、無帰還或いは低帰還真空管アンプと高帰還の真空管、トランジスターアンプの違いと似ているし、0とTで符号化するなどというテクノロジーへの過信が、素晴らしい演奏と感動を奪っている。
ちょい聴きではメリハリがあってきれいな音と感じるが、2、3分も聴くと音色の変化の幅が狭く退屈極まりないのっぺらぼうな音楽の流れしか聴こえない。デジタルだから音が良い!と嘘をついてはいけない。ソフトは素顔か薄化粧でよい。再生側でソフトフォーカスを掛けるのは簡単なことだ。
超高速カメラによる「アインシュタインの眼」という番組でバイオリニストの信じられないようなテクニックを見せてもらった。あのような音色の変化をデジタルマスターのCDから聴くことはとても無理だ!
上記「バリリ四重奏団」の音、お疑いなら昔から評価の非常に高い名演でもあり損はないと思いますので一聴をお勧めします。 (ウエストミンスター・UCCW−3018〜25)。
ドイツ・シャルプラッテンのシリーズも同様に、忘れていた楽器そのものの音を再認識されるかもしれません。
人間の感性、或いは五感は此処30年で半減したと言われる或る医学博士の説は充分頷けます。
お怒りを覚悟で言えばデジタルマスターからのCD、SACDを聴いている方たちは、クラシック音楽といえどもメロディーだけを聴いておられるのではないかと思ってしまう。
ソフトフォーカスが上手く掛かってきれい?な音だと、流石ベルリンフィル、絹のように滑らかな弦!などと言われる方もおられた。ポートレート写真でもあるまいと思うのだが、きめ細かさと滑らかさを混同している。
クラシックを聴くようになってから昔の様にアンプを作ることが正直言って好きではなくなりました。
このアンプが余りにも時間が掛かったのは、新録音のソフトでは結局同じ音がするだろうとの想いで、少しやっては何ヶ月も中断。その間新録のCDに失望し、新しい録音が聴けないなら幾らアンプを作っても無意味ではないか、という状況があったからです。
昔アルテックのSPのエンジニアーの方があるインタビューで、「デジタルになって貴社のSPの問題点は?」という質問に対して、アナログがきちんと鳴れば何も問題はない。デジタルに対してはむしろオーバークオリティーではないのか、と言っておられた。アンプも同じだと思う。
それでもなんとか完成しましたが、今回の結果からすれば、直熱管シングルアンプ、6550PPP、そして845PPPとありますので、もうこれ以上アンプを製作する意欲は沸かないだろうと思います。
色々な回路にトライしました。それぞれに良いところも劣るところもありましたが前記した通り、個性を主張するような音は好みではありませんので、広帯域と高ダイナミックレンジを最重視しました。
ただオール直熱管で組まなかったことは心残りではありますが。
録音エンジニアーの方々、アンプから音がはみ出るようなソフトを製作して下さい。帯域の広さを言っているのではありません、細やかで多彩な音色の豊富な音です。
市販のCD、SACDを一切聴かず、レコードだけを聴き続ければ聴覚の再生あるかも知れませんが、あくまでも技術を過信されるでしょうから、我々の様にソフトの購入枚数が減る人は益々増えていくでしょう。
そんな中でドイツグラモフォンもLPを再発している。2007年、ミュンヘンで開かれたハイエンド・オーディオショウでも写真で見るとヨーロッパのメーカーから新しい多数のアナログプレーヤーが出品されていた。会場のソフトの販売コーナーでもCDよりレコードの数の方が多かった様だ。クラシック発祥の地?ヨーロッパでベートーベンの後期のピアノソナタの様に頑固さが益々目立ってきているのはなぜか?そしてそれは一体何を意味しているのか・・・。
コンサートに行かれても眼を閉じて音色のみに集中されてみるのも良いかも知れません。
最近はカートリッジやプリアンプの良い製品が多数発売されています。音楽そのものの再認識も含めて再度挑戦されては如何でしょう。
「過去を振り返れば振り返るほど未来が見える」という言葉もあるのですが・・・・・・・・・・・・・・・。
上記
「ミュージックバード」について
ご存知の方も多いと思いますし、別に私は宣伝マンではありませんが、この放送の音質はCDと変わりありません。
クラシックやジャズは新譜紹介もありますし、旧譜も24時間放送されています。
機器の無料貸し出しもあり、1局なら月額¥700です。J・ポップ、演歌、カルチャーなど内容多彩です。全局まとめて契約しても¥2000。但しクラシック、ジャズを除いて圧縮の放送もあります。
音楽ファンは勿論、オーディオファンにも多数のソフトメーカーの音が聴けますので音質チェック等に非常に役に立つと思います。
こちらも宣伝マンではありませんが、
「シェルター」からPCOCCのカートリッジが出ました!MJ2007、8月号、P36に記事(HPには7月19日現在まだアップされていませんが)現在は同社の701、701EMを使っており非常に良い音と満足していますが、何しろPCOCCであり出力もアップ。シェルターさんには次回は昇圧トランスのPCOCC化をお願いしたい。昔オーディオテクニカに「AT−8000?」というのがありましたが、中古市場でも見つからない。ぜひ!
巨大なアンプを作った後で金欠ですがいずれ家人には十分の一の値段と偽って・・・・・・・・・・。夫婦二人で営んでいますので「へそくり」というものができません。少ない小遣いを節約しても何ヶ月掛かるやら。
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